不動産コンサルタンの三上と申します。 マンションの専有部分(お部屋)に掛ける火災保険は、マンションの売買代金をそのまま保険金額に設定してしまいがちですが、マンションの売買代金には、土地代やエントランス、共用廊下といった共用部分の建物代金も含まれているため、売買代金全額を保険金額に設定する必要はありません。 マンションの専有部分に掛ける火災保険は、専有部分が全焼してしまった際、「元通りの状態にするための費用」となる再建築費から保険金額を設定することになるのです。 具体的には、専有部分が全焼してしまうと空っぽになったコンクリートの箱のような状態になりますので、そこからもう一度、元通りにするための費用(再建築費)を計算します。 首都圏に建つ70u前後の標準的なグレードのマンションでしたら、1uあたりの再建築費はおよそ15万円ですので、専有部分の面積に15万円を乗じた金額を専有部分の保険金額とします。 購入したマンションのグレードが標準的なら66u×15万円=990万円 購入したマンションのグレードがやや高いようでしたら66u×16万円≒1060万円 購入したマンションのグレードがやや低いようでしたら66u×14万円≒920万円 もう少し分かりやすく表現しますと、築年数が経過し、古くなった床下や壁の中の給排水管も含め専有部分を丸ごとリフォームする「フルスケルトンリフォーム」際の費用と考えていただければいいでしょう。 けっして5,000万円がパーになるわけではありませんから、どうぞご安心ください。※画像は空っぽのコンクリートの箱のような状態の専有部分
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